和室5.5畳   (ブルーノ・タウト設計)
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1. 日本間5畳半(4畳半の日本間十1畳踏込み)

この部屋は吉田鉄郎のデザインではないかと言われている。吉田はこのことについて何も語っていないのだが・・・。

付け書院側を見る
北端の台形部分を用いて、5畳半の日本間が設けられる。主な入口は、東隣の上段からであり、入口部分には、躯体柱の幅を一部利用して、踏込と一畳、さらに両側に奥行の浅い戸棚のスペースが確保されている。また、上部には躯体梁があるため、その部分の天井高が低くなっている。したがって、5畳半の日本間というよりは、4畳半の日本間十1畳の踏込みの構成と考えた方が適当といえる。

日本間上段を見る、踏み込み一畳がある
造作材は、柱・天井・鴨居・落掛・書院など、杉材を素木のまま用い、壁は、土壁で腰を施す。天井は竿縁天井、天井高は2248o。西面には書院があり、上部に明障子をはめこまれている。障子窓の外側は、ドライエリアで、現在外壁に鉄製の面格子がはめこまれている。これは当初のものであるかどうかは不明。南側は、落掛けの向こうに2本溝・襖戸3枚をはめこまれている。西側の半間が洗面所への出入口、東側の1間は押入となっている。洗面所には、白タイル張りでベランダヘの階段があり、丸竹の手摺りが付く。北側も同様に落掛けを用いている。

12畳のような大間の書院座敷の裏に連続して4畳半以下の小問の座敷(あるいは茶室)を設けるのは、伝統的な書院造の空間構成であるが、地下室では、段差のある改修前の空間を巧みに利用しながら、そうした伝統的な方法を適用し、材種・比例寸法・色彩など、ふたつの日本間を極めて対比的にデザインしている。

和室5.5畳間とベランダの両方から利用できる洗面所が設置されている

西側付書院


和室上段よりの出入り口



洗面所
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